【前回の話はこちらで】

日ごとに厳しくなる校則にストレスがたまる私達…。
慣れない海外生活、集団生活、発散する場はなく、
つのる憎悪の先にはいつもFがいました。

ある日開催された全校集会でのことです。
場所は「中央棟」という男子寮と女子寮の間に位置する、
休みの日以外はほぼ写されることはないテレビと、小さなキッチン、
卓球台などが置いてある素朴ながらも私達にとっては憩いの場所でした。

監視の目がないときを見計らっては付き合っている子と待ち合わせをしたり、
お菓子を保管したりするロッカーに手紙を入れたり。
もう、こうなると恋愛は犯罪と同レベルの感覚になってきていましたね…。

話を戻し、その日もFは鼻息荒く、唾を飛ばしながら、
「服装の乱れは心の乱れ!!」
と叫んでいました。
ただでさえ、おっさんのダミ声なんて中学生、高校生からすると不愉快極まりない音なのに。
「敵」としか認識出来ないFがいくら叫んだとしても、
心に響くはずもなく、「ハン、何を言うてるねん」ぐらいにしか
思っていなかったのです。
もしくは…全く関係のないことを考えている人が大半だったに違いありません。
「今日の夜ご飯何だろう…」とか「あぁ…眠い…」とか。

しかし、何の前触れもなくそんな眠気を吹き飛ばす瞬間がやってきました。

打てども打てども響かない生徒達の態度に徐々にヒートアップしたFは
大ぶりなジェスチャー付きで

「シャツを!!しまう!!」

と自ら出したシャツを思い切りズボンの中に入れたのです。

すると、出てはいけない場所から手が出ているではありませんか。
しかも、引っ込みがつかなくなったのか、頭に血が上りすぎて、
まともな判断能力を失っているのか、「こうっ!!こうっ!!」と何度も入れたり出したり…。

そうです。Fは「社会の窓」が全開だったのです。
で、勢いよく手を突っ込んだ瞬間、シャツとともに手が窓からコンニチハ~と
出てきてしまったのですね。
余りにも勢いよく突っ込んだものだから、手が「パー」の状態で
まるで、お花が咲いたみたいで、本当に滑稽でした。

ギョッとして凍りつく先生たち、笑いを堪えるのに必死な生徒たち…。
あの状況で笑ったら、隔離部屋行きか、サイアク、退学だったかもしれません。
私は危険を承知でじっとFを見ていました。
こういう時に冷ややかな視線を向けられるほど屈辱的なことはないでしょうに。

でも、見る。私と同じようにしていた人が他にも何人もいたようです。
宿敵とも言えるFの大失態。
こんなチャンスは二度とないかもしれない。
見なかったコト、になんて絶対してあげないし。
日頃の行いが悪いからこんなことになるのよ、と心底思いましたね。

エンターテイメントがほぼ0に近い世界だったので、
あの日の「笑ってはいけない」状況は在校期間のみならず、
卒業してから、勿論今でも「ズボンから手が出た話」として思い出話の
ひとつとして、盛り上がるネタです。

「服装の乱れは心の乱れ、その言葉そのまま返して差し上げるわ」
みんなで大笑いしあったことを思い出します。

こういう状況だったのです↓汚い落書きで恐縮ですが。

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今更ですが私…本当にこのFが苦手でした。
今までの人生であまり関わったことのないタイプの人間だったのもあるけど、
この人の私利私欲のおかげで泣いた友達がたくさんいたし、
親友は進学先を無理やり替えさせられました。
今でもその話をすると悔しそうにする友達の表情が忘れられません。

私も「顔が反抗的」(←顔立ちはどうしようもない)
だとか「男と遊ぶことしか考えてない」(←頭の中のことまで憶測で失礼すぎる)
とか因縁をつけられ、校長室に呼びつけられて「親に電話するぞ」と脅されて泣かされたけど、
そんなことよりも、一番の仲良しを深く傷つけたことは許せない。

まぁ、今から考えると父に電話したところで、
「はぁ?そうですか。ハハハ、確かにうちの娘は遊ぶことしか考えてませんからなぁ!!」
とあしらわれてそうだと思うのでいっそのこと電話してくれても良かったんですけどね…。
 
【面白エピソード思い出し次第、続く】


 

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2013.02.18 / Top↑
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