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 展示を堪能し、取材も撮影も無事に終了したのが14時前でした。
往路にあれだけ時間がかかったことを考えるとランチにありつけるのは
15時頃が予測されます。17時の電車だったので自由時間は限られています。
バスを待っていたら老夫婦が「どこに行くの?」と声をかけてきました。
「決めてないけどとりあえずサンマルコかな」と言うと
「じゃあコレかコレの路線に乗ればいいね」と教えてくれます。
「水上バス、難しくない?」と私が言うと
「難しくないよ~。番号さえ間違えなければ大丈夫」とのこと。
いや、それはそうなんだけどさ。間違った場合、安易に戻れないという
失敗を絶対に許してもらえない感が恐ろしいんですよね。

ヴェネチアで自由時間に何をするかということを水上バスに揺られながら熟考。
海鮮のヴェネチア料理が食べたい。
トラメッツィーノ(フワフワのサンドイッチ)も食べたい。
あわよくば両方食べたい。

どこに食べに行くかということを今度は検討します。
ヴェネチアには知り合いがいないので自力でどうにかめぼしをつけて
探さなくてはいけないのですが、それはそれで宝探し&ギャンブル感覚です。

主要な駅から近くなくてはいけないし、
提供に時間がかかりすぎてもいけません。
良さそうな店をtripadvisorでかたっぱしからチェックしていきます。

本来行ってみたいと思った店がこちらの「impronta cafe」だったのですが
ちょっと離れていたので断念。
ここは見た目もオシャレな盛り付けで少量多品種が
食べられそうだったので魅力的でした。

サンマルコ広場から近いところにしよう、と思って選んだのがこちら。
「taverna scalinetto」です。

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イタリアにおいて、「リストランテ」が最上級とすると
「トラットリア」「オステリア」「ピッツェリア」「バル」などいろいろ
細かく内容によって食べ物屋さんにつく名称が変わることは日本でも知られていますが
「タベルナ」はいわば、大衆食堂的な。地元の人が飲んで食べてウェーイ、
みたいなところというイメージです。
水上バスから降りてサンマルコ広場から徒歩で6~7分ぐらいの距離でした。

ランチには遅すぎ、ディナーには早すぎる変な時間でしたが常連のイタリア人老夫婦や
毎日おしゃべりに来ているようなオッサンがいたので
当たりを引いたような予感がします。
観光客らしき感じの人は中国人の女の子が2人と欧米人のカップルが一組。

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お店の雰囲気は好きな感じです。
ヴェネチアっぽい異次元感!
ベタにイカスミパスタを食べようと思っていましたが、ここは一応
お店の人のオススメを聞いとこう、と思ったので
上の写真に写っているお兄さんに聞いてみました。

「パスタのオススメ、ありますか」
「そんなん、絶対コレですね。spaghetti busara style」
「ブッサラスタイルって何?」
「トマトと海老に白ワインで香りをつけています。おいしいですよ!」
「よし、それ食べよう~!」

というような流れでパスタは決定。
前菜は特にヴェネチアでは「盛りあわせ」にすることにしています。
なぜってヴェネチアの海鮮系の前菜のおいしさは本当に素朴で、感動の嵐だから。

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ドーーーン。
見た目で圧倒されるやつきました。
でも、どんなに仰々しいものがきても、大丈夫。だってレモンがついてるもの!
相当ヘビーな食べ物でも私はレモンがあればどうにかなると思っています。

たぶんコレ、2~3人で分けるものなような気もしましたが、
瞬く間に完食。「え。はやない?」みたいな目で見られましたが気にしません。

ほんのり温かいエスカベーシュがおいしかった!
(イタリア的にはスカペーチェもしくはサオール、カルピオーネです)
こういうシンプルな料理のおいしさはイタリア料理の強みだと思います。

パスタを待っていても、一向にやってくる気配がありません。
こうしてタイトなスケジュールを組んだ中でご飯を食べにくると、
ジェノヴァでのランチタイムを思い出します。
その時の記事はこちら
思えばあの時も焦って道で転倒しましたね…。

同じ間違いは繰り返すまい、とキッチンとホールを繋ぐ小窓をジッと見る私。
すると「パスター」という声とともに小窓にお皿がポンと置かれました。

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よっしゃ、きたきた。
と思って待っていたのですが、放置されていて運ばれてくる様子がありません。
ちょっと、そんなんしたら伸びてしまうやん!
イライラしだしたのもつかの間、まさかのスタッフのまかないでした。

よかった。いらんことを言わなくて。
「あそこにあるパスタ、私のじゃないの?早く持ってきてよ!」
なんて言うやつ、ホンマにうっとうしいでしょう?

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私のスパゲッティは出来上がったと同時にスタッフが
サッと持ってきてくれました。
自分のまかないは放置しても、客のスパゲッティはすぐに持ってきてくれる
プロ意識に感服ですよ。

トマトと若干のクリーム、白ワインに海老。
海老の味噌も濃厚でソースの一部分になっています。
ファ~~~~。しあわせ。
パスタの茹で具合も麺の感じも完璧に好みでした。
前菜25ユーロ、パスタが15ユーロ、お水がいくらか?で40ちょっと払ったと思います。

さすがにお腹いっぱいになったのでトラメッツィーノが入る余地はありませんが、
電車の中で食べる用を買ってもいいかな、ぐらいの気持ちはありました。

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水上バスの時間がイマイチ読めないので早めに駅に向かうことにしました。
駅にもトラメッツィーノが売っていることは前回訪問時にチェック済です。

ヴェネチア観光といえばゴンドラを思い浮かべる方が多いと思いますが、
最近のゴンドラに乗っているのはほとんどが中国人、ロシア人、インド人といった
いかにも裕福そうな層の人たちでした。

新婚旅行やカップルのメモリアル旅行ならゴンドラも水上タクシーもいいですが、
私のオススメはなんといっても水上バスですよw
速い、安い、主要ルート回る。

前回は水上タクシーで宿泊先のケンピンスキーまで行きましたが、
ちょっとの距離で1万円以上でした。水上バスは一日乗り放題で1000円ぐらい。
お得でしょう?

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天気がよければ言うことないのに。
雨のヴェネチアはまた別の素敵さがありますが、曇りで寒いのは萎えます。

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水上タクシー。
海外の船にはだいたい女の名前がつけられていますね。
こちらの船の名前はマルゲリータ。
女性の名前が船につけられるのは、船を扱うのがだいたい男性で
「パートナー」として名前をつけるという説や、
女性の扱いと船の扱いが同じだからという説、
(日本でも車の運転を見れば女の扱い方が窺い知れると言いますねw)
海の神ポセイドンが男性だから、守ってもらえるように女性名にしたという説など
さまざまな説がありますが、
「俺のマルゲリータで迎えにいくぜ」的な使い方なんですかね。ビミョー。

ちなみに、この船はフェラーリが買えるぐらいの価格なので
ヴェネチアでタクシードライバーやってます、という人は裕福なんだそうです。

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はい、次絶対ここ行くー!の
世界最古のカジノ・ディ・ヴェネチアも駅に向かう水上バスの途中の停車駅です。
クラシカルなパラッツォの中にビデオスロットが並んでいて
なかなかシュールな世界らしいです。

1638年に開業1744年まで営業し、一旦200年休業。
その後、1950年から営業再開して現在に至ります。

「カジノ」という言葉自体の語源がイタリア語の「CASA」(家)から来ているそうですよ。
知らなかった!
ちなみに、作曲家のリヒャルト・ワーグナーが没したのもこの建物です。
 
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水上バスはこういう感じで質素な船ですがいいポジションさえキープできると
最高に楽しいですし、動画を撮っていても
そこそこのスピード感で撮影できるのでいい感じです。

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あっ、こちらもLORENZO QUINNの作品です!
こちらは「THE FORCE OF NATURE」ですが、
この日の朝に倉庫で見たのは「THE FORCE OF NATURE Ⅱ」でした。
Ⅱの方はロンドン、ニューヨーク、シャンハイ、ドーハに作品がそれぞれ展示されています。
↓こちら

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おもしろ写真が撮れそうですね。
ちなみにカタールのラデュレには彼の「ラデュレ」という作品が2016年に収蔵されています。
カタールへ行く際は巨大マカロン、必見です。

割とちょうどいい感じの時間にヴェネチア・サンタルチア駅に到着しました。

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駅横の小さな広場の聖女ルチア像。
お花が捧げてあったりして、愛されている様子がうかがい知れます。
が、実は駅の名前にまでなっているというのに
生きているときに聖女ルチア(サンタルチア)がヴェネチアの地を
訪れたことはなかったとか。

遺体がコンスタンチノープル(現在のイスタンブールの前身)から戦利品として
持ち帰られ、現在ヴェネチアサンタルチア駅がある場所にあった教会に安置され、
移設されたという経緯でサンタルチア駅という名前がつけられたそうです。

異教徒との政略結婚を拒み続け、牛に引っ張られても微動だにせず、
拷問を受けて最終的には両目をえぐられたものの、目がえぐられても
見えていた、というのが奇跡エピソードとして伝わり、目や視覚障がいの方の
守り神として信仰を集めています。

色々な場所へ行くと知らなかったことを調べて「へえ~!」と納得したり、
薄くしか知らなかったことの点と点がつながり、
線になったり面になったりするとますますイタリアの奥深さと面白さを感じます。

私は特に歴女というワケではないですが
しいていうなら「不思議なものが好き」「民俗学」「伝承」といった
「ムー」的話題がたまらなく大好物なんですね。
だから宗教的な奇跡エピソードとかも聞くと真偽のほどは別として
ロマンを感じますし、そういうエピソードができた経緯を面白いと思います。

でも、その好奇心がまさかのトラブルを生みだすとはね…。

続く



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2019.06.02 / Top↑
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